REパブリック!! 〜政治・経済ニュースのブログ〜

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アメリカ情勢を世界が見ている 〜共和党4派閥〜

アメリカのゴタゴタは、やはりウクライナ情勢に直結しそうだ。

この前の記事で、アメリカの政府債務上限の問題がトランプの亡霊に囚われているのではないかと書いた。すると・・・

re-public.hatenablog.com

まるでこの記事に反応するかのような記事が日経新聞に!

www.nikkei.com

アメリカの共和党内には4つの派閥があり、その勢力図を解説する内容。それによると、4つの派閥は次のような布陣だという。

  1. 保守的ナショナリスト(究極のアメリカ・ファースト、トランプ派)
  2. 国際秩序派(国際貢献に前向き)
  3. 保守的国際派(国際秩序は維持するが、アメリカの国益を重視。多国間協調より2国間協力)
  4. 対外関与抑制派(とにかく国内課題優先)

アメリカの政府債務上限問題をめぐっては、上記のうちの1の「保守的ナショナリスト」が、人数はそこまで多くはないものの「上限引き上げ」に強硬に反対し続けていることが背景にあるということになる。

そして、この日経の記事で重要なポイントは、この4派閥の存在がウクライナ支援に影響してくるという指摘である。

ウクライナ支援はこれまで国際秩序派が主導し、保守的国際派の多くも同調してきた。米政界関係者らの見立てによれば、上下両院の共和党議員のうち、現状では両派の比率が7~8割程度の人数を占める。

このため、トランプ派など一部議員が反対しても、米国のウクライナ支援拡大が揺らぐことはなかった。だが、この構図がいつまで続くかは分からない。

ウクライナでは近日中に「反転攻勢」に出ると言われている。これまでアメリカでは特に軍事面で莫大な支援をしてきたし、イギリス・ドイツなど欧州各国も武器の提供などをとおして支えてきた。

この「反転攻勢」が期待通りの成果を上げられなかった場合、これまで支援を支持してきた2の国際秩序派や3の保守的国際派のメンバーも、否定的な意見を出す可能性もあるのではないか。

下記の一言は、かなり重要だ。

共和党国際秩序派の一人は「年末になってもウクライナが苦戦していたら、西側陣営にとっては敗北だ」と語る。米国による支援疲れを防ぎ、西側陣営の結束を保つ上で、反転攻勢の成否が極めて重要な重みを持つ。

やはり、ウクライナ支援にせよ何にせよ、鍵を握るキープレイヤーの1人はアメリカだ。今後の世界を考える上で、アメリカで今何が起きているのか常にウオッチしていく必要がある。